子供の頃の遊びで「パッタ」というものがあった。数人で持ち寄った直径7-15cmぐらいの丸い厚紙(これをパッタと呼ぶ)を自分らで決めた枠内から外にはじき出すとそのパッタが自分のものになるというものである。
屋外、屋内どちらでも遊べて、屋外の場合はマンホールや下水管のふた、路上にチョークで描いた枠、屋内の場合はたたみ半畳ぐらいのエリアを枠とした。パッタは端をちょっとだけ折り、それを相手のパッタの同じように折った部分か、地面の都合でパッタの浮いた部分に斜め上からぶつけて枠外にはじき出すのがやり方であった。ぶつける角度とパッタの重さが重要であったように記憶している。
ぶつけるのにしくじって自ら枠外に出てしまった場合は、ペナルティとなり枠の真ん中に置くことになる。また、相手のパッタの下に全部、あるいは半分以上もぐりこむともう一回続けてぶつけられる。こういったルールは地区によって違っていた。これがよく喧嘩の原因になったのだが…
パッタは、一人5、6枚持っていたのだが、袋に大量に持っているつわものもいたと思う。基本的には相手から奪取するのだが、最初は駄菓子屋で購入するか兄弟のをもらってはじめる。駄菓子屋では、5円ぐらいから100円ぐらいの間で販売されていた。値段が高いほど、パッタの図柄がきれいか大きいのが通常であった。
実はこのパッタ、他の地方では「めんこ」と呼ぶらしく、ルールは相手のめんこをひっくり返すと勝ちらしい。駄菓子屋で買えるパッタで直径30cmぐらいのものがあったのだが、子供が扱うには風の抵抗が大きく難しく、意味のないものだったのだが、相手をひっくり返すのになら使えたかもしれない。
最近、めんこ、パッタで遊んでいる子を見たことがない。
メンコはいつごろ子供から去っていったのか? | メンコ 昭和館
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