ホモ・サピエンスが誕生したのは約20万年前の中期旧石器時代とされており、狩猟採集し生活していました。そして、農耕が始まったのは地域によってかなり幅がありますが約1万年前とされています。始まった時期は、遺跡が発見、調査されるごとに更新されている状況です。
農耕が始まったきっかけは、小麦を例とすると、
- 採集において小麦が火を通して食べれることを発見
- 小麦を集めるようになる
- 集めた場所でこぼれ落ちた小麦が成長することを発見
- 採集の手間を省くため限られた場所に小麦を蒔き成長を促す工夫(農耕)を始める
- 一人、一家族程度では労力が足りないので人が集まるようになる(農耕社会の誕生)
というものだそう。
農耕はあるところで手法が見出されそれが世界中に伝搬していったというものではなく、世界中でパラパラと始まったらしく、その地域で栽培に適した植物が発見された際に上のような流れで農耕社会に移行していったものとされています。たとえば南米ではジャガイモ、東南アジアでは稲だそうです。こういったことから、農耕が始まった時期は地域によって差があります。
紹介した説では農耕が始まって人が集まり社会が成立したとしていますが、別の説もあります。
狩猟採集社会のある集団の象徴、宗教の大きなモニュメントの遺跡がいくつか見つかっています。それらは少人数で作成できるようなものでもなく多くの人員が必要な規模です。その人員を養うため小麦の栽培が始まり、次第に農耕社会に移行していったという説もあります。
農耕は中東のレパント地方で始まり世界に伝搬していったものと思っていましたが違ったようです。また、その発見にはホモ・サピエンスの脳の仕組みも関わっているようです。ホモ・サピエンスの誕生から農耕開始まで約19万年、農耕開始から西暦の開始まで8千年、現代まで2千年。進化の度合いが凄すぎる…
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